主観客観
2006年1月13日

【2006年も"儲けどき"?】

  2005年の国内経済は、夏場まで踊り場局面が続いたが、8月にデフレ脱却への道筋が見え始めたことをきっかけに、ようやく踊り場を脱出。日経平均株価も8月以降、一気に4,000円駆けのぼった。

  さて、2006年はどうなるのだろうか。株価は年明け後も順調に上昇。年末までに日経平均株価は2万円台にのせるとの見方が出ており、今年1年も投資家にとっては"儲けどき"の年になるとの楽観論が市場を支配している。

  確かに2月には景気を支えるトリノオリンピック、6月にはサッカーワールドカップがあり、中期的にみると2008年に北京オリンピックが控えている。2004年のアテネオリンピックのときに国内経済がデジタル景気に沸いたことを考えれば、短・中期的には景気拡大が持続することになりそうだ。

  しかし、そうしたイベントによる消費効果に期待が高まる一方で、増税や小泉首相退任後の消費税率引き上げ論議の再燃などによって消費意欲が減退するとの懸念が台頭している。

  次期首相が就任する10月を景気のピークと考えれば、景気に半年先行すると言われている株価のピークは4月となる。日経平均株価はそれまでに2万円を超えていればよいが、それ以降は再び短期的な調整局面入りも視野に入れておく必要がある。2006年の"儲けどき"は前半までかも知れない。

(東麻布の宮)


 【輸入再開決定から1カ月、BSE問題で表面化する消費者意識】

  BSEの発生により輸入停止となっていた米国産牛肉の輸入再開が決定されて、1カ月が経過した。

  2006年1月中には、米国産牛肉が市場に出回り始め、消費者の目につく機会も増えそうだが、百貨店やスーパー、牛丼屋などでは、その扱いについて店頭に並べる店と並べない店とで対応が分かれる模様だ。

  これは、輸入再開決定に関して、「米国の圧力に屈し、自国民の食の安全を軽視している」との政府批判が高まり、米国産牛肉の安全性に対する疑念が払拭されていないなかで、企業が消費者を意識してその取り扱いを個別に判断しているためだ。

  企業の不祥事が続発している昨今、消費者はこれまで以上に企業の判断に厳しい目を向けている。

  薬害エイズやアスベスト、耐震強度偽装などの諸問題を挙げるまでもなく、政府に対する国民の信頼はもはや霧の中である。企業による食品表示の偽装もあとを絶たないなかで、安全に対しては「自衛しかない」という消費者意識が確実に高まっている。

  2006年は企業戦略の1つとして、CSR(企業の社会的責任)の向上が叫ばれており、消費者不在の経営判断は、当該企業を一瞬にして市場から撤退させることとなる。

  果たして、米国産牛肉は消費者から一定の支持を得ることができるのか否か。
  政府や関係企業は、しばらくののち、その答えを知ることになる。

(大 和)

 【天候に振り回された2005年】

  2005年は天候に左右されることが多かった年という印象をだれもが感じているのではないだろうか。
 
6月、9月、10月は記録的な高温に見舞われ、冬は暖冬予想から一転して寒波の到来により12月から記録的低温と大雪が続くという寒暖の差の激しい1年となった。

 
現在も続く雪害は深刻で、日本海側を中心にした積雪被害が日増しに多くなっている。2005年12月からの累加降雪深(毎日降った雪の深さの累計)の全国平均(1月6日現在)は253cmで、過去10年平均(87cm)の約3倍となっている。

 
豪雪地域の自治体は厳しい財政事情のなかで、次々に除雪費用の補正予算を計上する方針を打ち出しているが、調査期間中の12月28日には「寒波・豪雪対策に関する政府・与党会合」を開催、対策検討を開始した。国土交通省道路局も1月10日に、積雪寒冷地域等にある市町村の積雪状況や除雪費等の実態を把握するために調査を実施することを発表、中央もやっと対策に動き出したところだ。

 
今回の景気動向調査では、寒波により、繊維関連業種が冬物商材の購入活発化により大幅に改善したが、全体の景況感に与える効果は限定的だ。逆に、地域別の景況感では、10地域中で、豪雪に見舞われた『北海道』、『東北』、『北陸』の3地域のみが悪化しており、経済活動の停滞でマイナス面が大きかった。

 
景況感のより一層の改善のためには、回復が遅れている地域が改善し地域間格差が縮小することが重要だが、新年早々、天候に出足を挫かれ、2006年の景気回復も天頼みとなってきた。

(脱・属国)


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