主観客観

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光害という公害

2010年9月3日

 今年は8月13日頃に極大を迎えたペルセウス座流星群は、お盆休みや夏休みと観測時期が重なったため天体ファンだけはなく、日頃天体観測をしない人も見たのではないだろうか。明るい光を放つ流星が多いため都市部でも見ることが出来た。
 通常、都市部では街自体が明るいため、よほど目をこらしていないかぎり日常で流れ星をみることは難しい。ましてや、天の川などどこにあるのかすらわからないほどだ。満点の星空を見るのならば、周囲の光が少ない地域に行く必要がある。いつも星が見られないことは光害という公害の一種であるという。環境省により「光害対策ガイドライン」も作成されているが、いまだ光害の認知度は低い。

 光害は星が見られなくなるだけではない。光を感じて体内リズムを整えている動物や昆虫の生態や行動を変えてしまうほか、昼夜の区別が曖昧になることで農作物等の寿命が短くなる、開花期が早まるなどの影響がみられる。人間も暗闇で目をこらす機会が減り、明るいことが常となることでいわゆる鳥目になりやすい。

 解決策としては、夜間の光を減らせば良いが、人間の活動時間が日没後までに及んでいるなか、夜間に光のない生活は考えられないが、光の方向や色によっては生態系や環境への負担を軽減できる。まずは、不要なライトを廃止し、残すべき照明を光害に対応した照明に切り替えることだ。
もちろん電力使用を減らすことにもつながるため、日本のCO2削減にも役立つ。

 東京の夜景を見てきれいだとも思ったが、明るいとも感じた。人びとが活動するのに必要な光量を大きく上回っているのだろう。夜間の目に刺激を感じるほどの発光広告などは、広告・宣伝効果などが見込める一方で、光が害になっている事実を認識しているのだろうか。
 国単位ではまだ、光害に関する規制は進んでいないが、一部の市区町村ではサーチライトの禁止などが条例で定められている。日本としても生態系や住環境の改善のために、いつか光量制限をする日が来るかもしれない。

(小夏)


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