主観客観

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新聞部数の低迷と学力低下

2010年9月3日

 2009年度の新聞社の業績は、購読部数・広告収入の減少から軒並み減収に見舞われ、上位20社で増収を果たした企業はゼロという状況にある(弊社発刊のTDB業界動向レポート2011-1より)。

 携帯電話の普及とブロードバンドの進展とともに情報伝達は多様性と速報性が進み紙媒体は電子媒体にその領域を浸食されてきた。2010年8月27日に新聞103社は、紙の価値を再発見してもらう広告「紙があって、よかった。」を一斉掲載した。部数減少と広告収入の落ち込みにより減収を余儀なくされている新聞の需要増を目指したものだ。

 新聞の購読部数の減少は、学力低下という弊害をともなっている。
 経済協力開発機構(OECD)は2000年から3年ごとに5歳児を対象に学習到達度を読解力、数学的リテラシー、科学的リテラシーの項目で「生徒の学習到達度調査」を実施している。その調査結果のなかで、子どもたちの総合読解力と新聞の閲読頻度に相関関係があり「読解力向上に新聞は有効」としている。
 たしかに「読解力の分野」で、日本は2000年8位、2003年14位、2006年15位と年を追う毎に順位を下げている。調査年ごとの日本の世帯あたりの新聞発行部数を調査年ごとにたどってみると、2000年1.13部→2003年1.07部→2006年1.02部へと減少している。

 「教育に新聞を」を目指し学校教育の現場で新聞を教材として活用するNIE (Newspaper in Education)運動は、1930年代にアメリカで生まれ、日本でも、1986年から展開されている。新聞購読部数の減少という状況を鑑み、地元の新聞社、教育行政、学校現場の各代表によって構成される全国47都道府県のNIE推進協議会を拠点に啓蒙を図り、生徒の学力底上げに役立てようと活動している。

 ただ、こうした活動は学校だけでなく、親が家庭内の教育の一環としてその新聞の効用を説いていく地道な努力が必要だろう。その記事を親子で読み、また記事に対する考え方を親子で考える機会を設けることは、いまの社会に欠けてきた親子の絆を深めるきっかけともなるはずだ。

(読解力のない2児の父)


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