主観客観

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期待が高まる米クリスマス商戦

2010年12月3日

 アメリカでは毎年感謝祭の翌日の「ブラックフライデー」からクリスマス商戦が始まる。「ブラックフライデー」とは小売店が軒並み黒字になると言われることに由来しており、今年は11月26日。現在、アメリカでは失業率は9%台と依然高止まりであることに加え、住宅市場の伸び悩みなどもあり、好材料のみとはいかない。しかし、各機関による調査では、すでに売り上げの出だしが好調なことや、7-9月期の実質GDP(改定値)で個人消費が前期比2.8ポイント増と大幅に伸びていることなどから、今年のクリスマス商戦は前年を上回るという見通しが多い。

 日本でも年末商戦を睨んだ小売業の取り組みは多くみられるが、アメリカはそれの比ではない。米小売企業はこの時期に年間売り上げの3分の1を稼ぐとも言われている。また、消費者の意気込みも強く、「ブラックフライデー」には徹夜組は当たり前、競争の末に負傷・死亡者が出た例もある。アメリカは個人消費がGDPの約7割を占める消費大国である。もちろん輸入量も多く日本のお得意様だ。今年は、日本のゲーム機が人気との報道もあるなど、アメリカのクリスマス商戦の活性に期待する日本企業も多いだろう。

 つい最近、日本でも同じように消費が活発な光景を見た。場所は京都、買い争っているのは高齢者と呼ぶのがふさわしいような年齢の方々である。おみやげ売場やチケット売場など、カウンター式の販売所では我先にと手を伸ばし、商品を買っていく。新幹線には両手に何個もの紙袋を持った人もいた。これは年末商戦ではなく、紅葉シーズンによる観光需要だが、日本の消費者の購買意欲のたくましさを久しぶりに感じることができた。日本の消費者も捨てたものではない。

 不況による所得の減少に加え、株価低迷や不動産価格の低下など所有財産評価の目減りもあるが、「消費を抑制し過ぎるとその反動がいつか来る」とみる人もいる。まして、アメリカのような消費大国ならば、その反動にも大いに期待できる。
 2010年も終わりに近づきやっと、国内外ともに需要の拡大を感じさせる明るい兆しを見た気がする。実際の経済統計の回復がいかばかりかは、2011年にならないと解らないが、年末商戦がアメリカのみならず日本でも、人びとの景気というマインドを回復させる契機となって欲しい。

(小夏)


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