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2004年4月20日
【外形標準課税対策として浮上する減資への動き】

   今年4月1日から導入された「外形標準課税」を契機として、企業の減資への動きが見え始めている。

  この外形標準課税は、資本金1億円超の企業に対して所得だけでなく人件費や資本金、支払利子などその規模に応じて税金が課せられるもので、赤字法人でも対象になるのが最大のポイント。総務省によると適用対象は3万1,000社程度と見られ、このうち約半数が赤字企業だというのだから、そのインパクトは決して小さくはない。

  業種的には人件費比率の高い建設業、小売業、サービス業などで負担増が予想され、「赤字企業も課税対象となることで、資金繰りに多大な影響を与えるケースもあり得る」(金融関係者)といった懸念も指摘されている。

  そして外形標準課税対策として浮上しているのが、「減資」への動きである。外形標準課税の対象が資本金1億円超であるためだ。適用判断時期が2005年3月末のため、3月決算の企業は今年6月の株主総会までに減資の決議を行わなければならないが、すでに「国内大手企業、外資系企業の子会社などで、減資手続きに動いているところもある」(会計事務所)という。

  一方で、資本金の大・小は1つの信用補完であり、取引先に対して減資はマイナスイメージになりかねないことも確かであり、中堅・中小企業の中では減資に二の足を踏む経営者も予想され、今後の経営者の判断が注目される。

  またこの外形標準課税は、企業の利益が増加すれば相対的には納税額は減少するスキームになっている。というのも、所得のみへの課税率は9.6%から7.2%へ引き下げられることで、所得への税負担は軽減されることになるからである。実際、UFJ総合研究所の試算では、増益が予想される2004年度の上場企業の法人事業税総額は、14億円のマイナスを予測している。

  いずれにしても、今回の外形標準課税の導入を巡る減資などの様々な動きにはしばらく目が離せない。


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