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2006年6月7日
【いよいよ始まる地域金融機関の最終淘汰】


  4月末の大分の第2地銀である豊和銀行の公的資金申請、西日本シティ銀行との資本提携に続いて、同じ九州の第2地銀である熊本ファミリー銀行が福岡銀行と2007年春をメドに経営統合することが決まった。この立て続けの再編劇は、依然として足腰の弱い地域金融機関の実態を浮き彫りするとともに、これを契機として地域金融機関の再編機運が一気に高まっている。

  いま地銀、第2地銀では、不良債権という呪縛からようやく解き放たれたところと、もはや単独での生き残りは困難なところの二極化がより鮮明となっている。2005年9月末時点で、豊和銀行より不良債権比率が高い上場地銀・第2地銀は20行を超え、10%超は6行もある。

  それにしても、地銀、第2地銀、信金、信組といった地域金融機関を取り巻く環境は厳しさを増す一方だ。地方経済の回復は未だまだら模様であり、地価も一部を除けば下落傾向に歯止めはかかっていない。融資先企業の信用力低下、担保価値の目減り、そして地場企業とのしがらみが、地域金融機関の体力を着実に奪っている。さらに、メガバンクが地場企業や中小企業への融資拡大を狙って続々と地方都市に進出、その攻勢によって地域金融機関はさらなる苦戦を強いられている。

  今後の地域金融機関の再編は、規模のメリットを追求する上位地銀、もしくはメガバンク主導の救済的なスキームが主流になると見られ、県境を越えた広域合併・統合もひとつの焦点となる。すでに東北、関東、関西、九州地区などで複数の地銀、第2地銀がそのターゲットとして浮上しているが、地域域金融機関の再編が一巡した後の脱落組が大半を占めるだけに、その最終処理にはかなりの混乱も予想される。

  今後は原則として、「足利銀行のような破綻処理は回避され、金融機能強化法を活用しての再編が主流になる」(金融庁関係者)とみられ、当面、ペイオフ発動は封印されることになる。とはいえ、信用金庫や信用組合クラスでは、オーナー経営者、地元とのしがらみなどの障害が大きく、とても一筋縄にはいきそうもない。そうなれば、地場の中小零細企業への混乱の波及も懸念される。

  いずれにしても、金融システミックリスクの再燃は回避されようが、金融機能強化法の時限立法が切れる2008年3月までは、個別金融機関の経営悪化や再編という金融不安の火種は燻り続けることになる。


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