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2009年7月3日
定着するかPB商品

 サントリー酒類がセブン&アイ・ホールディングスとイオンにプライベートブランド(PB=自主企画)の第三のビールを供給することになって、再びPB商品に注目が集まっている。

 PB商品の歴史は意外に古く、わが国では1960年代の生活協同組合が初めたというのが通説になっている。その後、大手スーパーが相次いでPB商品を販売し始める。その中で最も成功したのが西友の「無印良品」だろう。同社は80年に良品計画事業部を立ち上げ、90年には良品計画という別会社にした。

 成功の秘訣はそれまでのPB商品に多かった、ナショナルブランド(NB)商品そっくりのパッケージデザインではなく、透明なビニールを使って素材を前面に押し出したセンスの良さにある。PBとは言ってもれっきとしたブランドが確立されていたのだ。

 もともと、PB商品は不況や物価高のときにブームとなり、回復とともにブームは去っていく傾向がある。消費者は値ごろ感を求めて一時的にはPB商品に流れるが、賃金が上がって購買力が増したり、NB商品の価格が下落すればPB商品を買う動機は薄らぐからだ。今回もブームの発端は昨年夏ごろまでの原油高からきた穀物市況の上昇により食料品価格が高騰、またリーマン・ショック後の金融不況による節約志向によるものだ。政府が景気底打ちを宣言、このまま景気が回復するならPB商品は一気に正念場を迎えることになる。

 メーカーにとってのメリットであるPB商品の買い取り制度は、裏返せばスーパー側のデメリットになる。ダイエーが90年代前半に格安の輸入ビールを発売したことがある。ところが当時の消費者からは敬遠されて大量在庫となってしまった。それだけでない。「買い取りであるがゆえに、売れるNB商品の棚を割いてまで陳列しなければならない分、NB商品の販売機会損失を招く恐れもある」と関係者は指摘する。

 また、サントリーのようにスーパーに対してある程度対等にモノが言えるメーカーならまだよい。PB商品生産を請け負っている弱い立場のメーカーの中には、「利益なき繁忙」を余儀なくされているところがあることを忘れてはなるまい。


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