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2010年5月10日
再び来るかマンションブーム

 2009年度の不動産業界は、ジョイントコーポレーション、穴吹工務店など大手マンション開発業者の倒産が相次いだ。とはいえ、倒産ラッシュとも言われた2008年度比では件数ベースで8.6%減と、大型倒産を中心に減少傾向に転じている。もっとも事業再生ADRや私的整理などの手法で、再建途上にあるデベロッパーも少なからず存在しており、業界全体でもまだ本格的な回復は程遠いといったところだ。

 国土交通省が4月に発表した「新設住宅着工統計」によると、2010年3月(単月)の戸数ベースでは6万5,008戸、前年同月比2.4%減と16カ月連続で減少したものの、床面積では577万9,000m2、同1.0%増と実に17カ月ぶりに増加した。分譲住宅は1万7,311戸と同8.8%増で、こちらも16カ月ぶりの増加となった。一方、分譲マンションの動向にスポットを当てると、過去10年でピークだった2006年度の24万1,826戸から、2009年度では6万7,382戸と3分の1にまで減少するなど、マーケットの縮小は凄まじい勢いで進んだ。ところが2010年3月(単月)では前年同月比4.3%減の8,787戸とようやく下げ止まりを見せ始めたのだ。  

 長らく続いたマンション不況もそろそろ潮目が変わったと判断した大手デベロッパーでは、都心部を中心に再び用地買収を活発化させ始め、東京23区内の中小企業が所有する遊休不動産や開発途上で塩漬けとなっていた物件などの取引が増加していると言う。
これらの動きを後押ししているのは、リーマン・ショック以降、不動産事業に対して慎重だった金融機関が、融資に対して積極的な姿勢に転じたことだ。

 また、購入者側にとっては2009年12月の税制改正により「相続時清算課税制度」の特例が認められるようになったことも大きい。住宅取得等資金であっても親が65歳以上の場合、2010年の12月末までは4,000万円まで非課税となり、平均的なマンションの場合、全額親の退職金などで買えてしまうメリットがある。

 今後の政局次第だが、消費税引き上げの可能性もあり、「買い時」と業界が期待するのも理由がある。ただ富裕層人口や所得格差の問題から、これらの動きは首都圏に限定されるとの見方もあり、マンションブーム再燃が地方にまで広がるかは未知数だ。


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