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2022年1月の景気動向調査

オミクロン株の影響で国内景気は5カ月ぶりに悪化

2022年02月03日
景気動向調査
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■調査結果のポイント

  1. 2022年1月の景気DIは前月比2.7ポイント減の41.2となり、5カ月ぶりに悪化した。国内景気は、感染者数の急増で企業活動が再び抑制されるなど、大幅に落ち込んだ。今後は、一時的な落ち込み後に緩やかな回復が見込まれるものの、下振れリスクの動向に注視する必要がある。

  2. オミクロン株の感染が拡大し、全10業界中9業界、51業種中47業種が悪化。また、原材料価格の上昇が継続するなか、仕入単価DIは30業種で上昇。販売単価DIも『製造』『卸売』『小売』など3業界6業種で過去最高の水準も、価格転嫁には厳しさがみられる。

  3. 全10地域が悪化した。まん延防止等重点措置が34都道府県で出されたことに加えて、大雪の影響も下押し要因となった。最初の緊急事態宣言が発出された2020年4月以来、1年9カ月ぶりに政令指定都市20市がすべて悪化。規模別では「大企業」「中小企業」「小規模企業」すべてが5カ月ぶりにそろって悪化した。


< 2022年1月の動向 : 大幅な落ち込み >
2022年1月の景気DIは前月比2.7ポイント減の41.2となり、5カ月ぶりに悪化した。


1月の国内景気は、新型コロナウイルスの新規感染者が一日当たり8万人台へ急増したことに加えて、大雪の影響も下押し要因となった。全国34都道府県がまん延防止等重点措置の対象地域となったことで、外出の自粛や営業時間の短縮など、企業活動が再び抑制。さらに、自動車工場の減産や稼働停止に加えて、原材料価格や原油など燃料価格の上昇は、企業の収益環境を下押しする要因となった。他方、一部の企業ではEコマースや宅配関連がプラス材料のほか、自宅内消費も引き続き好調だった。


国内景気は、感染者数の急増で企業活動が再び抑制されるなど、大幅に落ち込んだ。


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< 今後の見通し : 一時的な落ち込み後に緩やかな回復 >
今後の国内景気は、オミクロン株など新型コロナウイルスの感染拡大による経済活動の抑制と緩和時期に大きく左右される。また、原油など原材料価格の高騰・高止まりによるガソリンや軽油・重油など燃料価格の上昇、地政学的な不確定要素は下振れリスクである。さらに、賃上げの動向のほか、人手不足の高まりや人材採用など、労働力確保に向けた動きも注視を要する。他方、リベンジ消費や旺盛な自宅内消費の継続、5G関連の環境整備、半導体需要の増加などはプラス材料となろう。また、新規感染者数の減少とともに対面型サービス需要の拡大や自動車などの挽回生産も見込まれる。


今後は、一時的な落ち込み後に緩やかな回復が見込まれるものの、下振れリスクの動向に注視する必要がある。

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業界別:オミクロン株の感染拡大が多くの業種でマイナス要因に
  • オミクロン株の感染が拡大し、全10業界中9業界、51業種中47業種が悪化。また、原材料価格の上昇が継続するなか、仕入単価DIは30業種で上昇。販売単価DIは『製造』『卸売』『小売』など3業界6業種で過去最高の水準も、価格転嫁には厳しさがみられる。

  • 『サービス』(42.8)…前月比3.3ポイント減。5カ月ぶりに悪化。再び人流抑制策が一部地域で発出されるなか、特に「旅館・ホテル」(同16.6ポイント減)は2020年12月(同16.9ポイント減)に次ぐ急激な悪化。「近隣県でまん延防止等重点措置が発出され、一気にキャンセルが増加。新規予約がなくなった」といった声があがった。また、時短営業による影響がある「飲食店」(同10.5ポイント減)や、ゴルフ場やスポーツ施設が悪化した「娯楽サービス」(同5.1ポイント減)など、個人向けサービスの悪化幅が大きい。

  • 『製造』(42.5)…同2.6ポイント減。4カ月ぶりに悪化。2020年4月以来、1年9カ月ぶりに全12業種が悪化した。「飲食料品・飼料製造」(同5.4ポイント減)は、外食需要の落ち込みや、原材料価格の上昇がマイナス要因となった。また、「輸送用機械・器具製造」(同4.0ポイント減)は、オミクロン株の感染拡大による大手自動車メーカーの減産、工場の稼働停止が響いた。『製造』の仕入単価DIは72.1(同横ばい)と高水準で推移。一方、販売単価DIは56.1(同0.2ポイント増)と仕入単価DIと比べその水準は低く、「原材料価格の値上げを完全には売価に転嫁できない」といった声もみられる。

  • 『小売』(34.4)…同3.3ポイント減。4カ月ぶりに悪化。『小売』の景気DIは、10業界で最も低い水準が続く。一部の地域で再びまん延防止等重点措置が発出され、アパレルなど「繊維・繊維製品・服飾品小売」(同8.2ポイント減)や「家具類小売」(同7.3ポイント減)が大幅に悪化した。また、ガソリンスタンドや燃料小売が含まれる「専門商品小売」(同2.7ポイント減)は、1リットルあたりのレギュラーガソリン価格が13年ぶりに170円台に上昇したなかで、仕入単価DIが74.4(同4.8ポイント増)、販売単価DIが67.0(同3.0ポイント増)と、ともに大きく上昇した。一方、Eコマース事業を展開する企業からは、「通販分野に関しては継続して拡大傾向にある」など前向きな意見もみられた。

  • 『運輸・倉庫』(37.7)…同2.6ポイント減。4カ月ぶりに悪化。ガソリンなど燃料価格の上昇がみられるなか、貨物運送の景況感が悪化。「軽油単価の高騰、アドブルーの不足および値上げ、新車車両の納車遅れといった要因で業績が悪化している」など、燃料価格の上昇だけでなく、アドブルーの不足や納車遅れもマイナス要因となっている。また、Go Toトラベルの再開が不透明となるなか、旅行会社や観光バスなども大きく落ち込んだ。海上コンテナの不足も継続し、輸出入の荷動きの停滞も依然として継続した。

規模別:5カ月ぶりに全規模が悪化、「中小企業」で大きく落ち込み
  • 「大企業」「中小企業」「小規模企業」すべてが5カ月ぶりにそろって悪化した。なかでも「中小企業」の下落が目立ったほか、新規感染者数の急増による影響が規模を問わず表れた。

  • 「大企業」(44.0)…前月比1.9ポイント減。5カ月ぶりに悪化。まん延防止等重点措置が出されるなか、旅行や宿泊のキャンセルが相次いだ。「広告関連」はテレビCMが活況だった一方、イベント縮小などの影響を受け10.5ポイントの大幅下落となった。

  • 「中小企業」(40.6)…同2.9ポイント減。5カ月ぶりに悪化。感染者数の急増にともなう宿泊予約の取り消しに加え、県民割を使った新規予約の停止など、宿泊業の景況感が大幅に低下した。また『金融』や『不動産』も落ち込むなど、10業界中9業界が悪化した。

  • 「小規模企業」(39.1)…同3.0ポイント減。5カ月ぶりに悪化。新型コロナ感染者数の急増で「旅館・ホテル」が10台、「飲食店」が20台へと下落した。婦人・子供服を中心にアパレル関連が低調に推移するなど、10業界中9業界が悪化となった。

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地域別:5カ月ぶりに全10地域が悪化、感染拡大と大雪が下押し要因に
  • 『東北』『南関東』『九州』など10地域すべてが悪化した。まん延防止等重点措置が34都道府県で出されたことに加えて、大雪の影響も下押し要因となった。最初の緊急事態宣言が発出された2020年4月以来、1年9カ月ぶりに政令指定都市20市がすべて悪化した。

  • 『東北』(38.1)…前月比3.6ポイント減。2カ月連続で悪化。1年6カ月ぶりに域内6県すべてが悪化し、4カ月ぶりに40を下回った。「年末からの雪と、新型コロナ感染の第6波」(スポーツ施設提供)などの影響を受け、特に『小売』『サービス』が大幅に下落した。

  • 『南関東』(42.6)…同2.2ポイント減。5カ月ぶりに悪化。感染者数の急増などで、域内1都3県がまん延防止等重点措置の対象となった。旅行のキャンセルや貨物量、物流量の低下で『運輸・倉庫』が大きく悪化したほか、「飲食店」は10ポイント超の下落となった。

  • 『九州』(41.3)…同3.2ポイント減。5カ月ぶりに悪化。域内8県、全10業界、全規模がすべて悪化した。とりわけ「感染者数の急拡大でホテルの客室稼働が大幅に減少」(ビルメンテナンス)など、観光関連に大きな影響が表れた。
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◆TDB圏域別景気DI◆


企業が実感する地域の景況感により近づけるため、地域の経済的なつながりや交通網などを考慮し全国47都道府県を130の圏域に分割して、圏域別景気DIを算出
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【調査先企業の属性】

1.調査対象(2万4,072社、有効回答企業1万1,981社、回答率49.8%)

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2.調査事項

・景況感(現在)および先行きに対する見通し
・経営状況(売り上げ、生産・出荷量、仕入れ単価・販売単価、在庫、設備稼働率、従業員数、時間外労働時間、雇用過不足、設備投資意欲)および金融機関の融資姿勢について

3.調査時期・方法

2022年1月18日~1月31日(インターネット調査)

【景気動向指数(景気DI)について】

■TDB景気動向調査の目的および調査項目
全国企業の景気判断を総合した指標。国内景気の実態把握を目的として、2002年5月から調査を開始。景気判断や企業収益、設備投資意欲、雇用環境など企業活動全般に関する項目について全国2万4千社以上を対象に実施している月次統計調査(ビジネス・サーベイ)である。

■調査先企業の選定
全国全業種、全規模を対象とし、調査協力の承諾が得られた企業を調査先としている。

■DI算出方法
DI(ディフュージョン・インデックス〈Diffusion Index〉)は、企業による7段階の判断に、それぞれ以下の点数を与え、これらを各選択区分の回答数に乗じて算出している。

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景気DIは、50を境にそれより上であれば「良い」、下であれば「悪い」を意味し、50が判断の分かれ目となる(小数点第2位を四捨五入)。また、企業規模の大小に基づくウェイト付けは行っておらず、「1社1票」で算出している。

■企業規模区分
企業の多様性が増すなか、資本金や従業員数だけでは計りきれない実態の把握を目的に中小企業基本法に準拠し、全国売上高ランキングデータを加え下記の通り区分している。
2021110406.png
■景気予測DI
景気DIの先行きを予測する指標。ARIMAモデルに、経済統計やTDB景気動向調査の「売り上げDI」、「設備投資意欲DI」、「先行き見通しDI」などを加えたstructural ARIMAモデルで分析し、景気予測DIを算出している。


【内容に関する問い合わせ先 】
株式会社帝国データバンク 情報統括部
担当:窪田、池田、杉原、石井
TEL:03-5919-9344
E-mail:keiki@mail.tdb.co.jp
リリース資料以外の集計・分析については、お問い合わせ下さい(一部有料の場合もございます)。

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