日頃の消費から『応援』を意識する

先日、経済をテーマにした情報交換会に参加したときのこと。話題が国内景気のみならず米大統領選挙や、中国・ASEAN経済など多岐に及んだ。その話題の一つは、新型コロナウイルス関連倒産。飲食店や旅館・ホテル、そしてアパレル業界の倒産が目立っていることを共有した後、参加者の方が何気なく口にしたであろう言葉が、私に突き刺さった。


「倒産が目立つ3業界の中では、アパレル業界だけはGo Toキャンペーンの恩恵を受けにくいですよね。その他にも特化した支援策の対象になっていないから、たしかに苦しいでしょう。そういえば、今年になって在宅勤務が増えて服買っていないなぁ。今度ちゃんと服買いに行かないといけませんね。」


大変恥ずかしながら、心を打たれた私がいた。昨今の新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、上記の3業界が現在最も苦境に立たされていることは、私も知っていた。にもかかわらず、その知識があるだけで私は何も行動に移せていないことに気付いた。


支援策としては、雇用調整助成金や持続化給付金などの政府による大きな施策や金融機関による特別融資など、幅広い支援が行われている。また、こうした大規模なものだけではなく、全国各地でさまざまなイベントが開催されている。例えば飲食店を盛り上げようと、複数のお店が集結できるブースを作成し、多くの方の注目を得て集客を行うというイベントなどは、報道を通して頻繁に目にする。


こうした取り組みは非常に重要であり、特に有志によるイベントなどは大変素晴らしいものであるが、支援を個人レベルで意識することができたら今以上に流れが加速しよう。もちろん、払える金額の大小は個人で異なる。しかし、お店などを何とか助けようという心構え、志が大切ではないだろうか。情報を収集して知識を身に付けるだけではなく、その先の行動に移せるかどうかがさらに重要だ。


ちなみに私は、先に述べた情報交換会に自宅からリモートで参加した後、さっそく地元の飲食店に足を運んだ。美味しい食事を頂き会計を済ませた際、店員からかけられた「ありがとうございました!またよろしくお願いします!」の声に、いつもより深く意味を感じたのであった。お店を選ぶという行動一つにおいても、今までは自身の趣向が大きく左右していたが、これからは「誰のためになるか」も判断材料の一つに加えていきたい。さて、次は私も服を買いに行こうか。

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