2017年度の賃金動向に関する企業の意識調査

賃金改善、過去最高の51.2%が見込む
~ 2017年度の従業員給与・賞与、改善効果で約3.5兆円増加と試算 ~

はじめに

2017年の景気は、「悪化」や「踊り場」局面になると考える企業が前年から減少したうえ、「分からない」が過去最高となるなど(「2017年の景気見通しに対する企業の意識調査」)、先行きが一段と見通しにくくなっている。その一方で、政府は官民対話等を通じて賃金の引き上げを要請している。そのため、雇用確保とともにベースアップや賞与(一時金)の引き上げなど、賃金改善の動向はアベノミクスの成否を決定づける要素として注目されている。

このようななか、帝国データバンクは、2017年度の賃金動向に関する企業の意識について調査を実施した。本調査は、TDB景気動向調査2017年1月調査とともに行った。

  • 調査期間は2017年1月18日~31日、調査対象は全国2万3,796社で、有効回答企業数は1万195社(回答率42.8%)。なお、賃金に関する調査は2006年1月以降、毎年1月に実施し、今回で12回目
  • 賃金改善とは、ベースアップや賞与(一時金)の増加によって賃金が改善(上昇)することで、定期昇給は含まない

調査結果(要旨)

  1. 2017年度の賃金改善が「ある」と見込む企業は51.2%。前回調査(2016年度見込み、20161月実施)を4.9ポイント上回った。調査開始以降で初めて5割を超え、過去最高を更新
  2. 賃金改善の具体的内容は、ベア40.3%(前年度比4.8ポイント増)、賞与(一時金)28.8%(同2.8ポイント増)。ベア・賞与(一時金)とも過去最高を更新
  3. 賃金を改善する理由は「労働力の定着・確保」が76.2%と3年連続で増加し、過去最高を記録。また「同業他社の賃金動向」の割合も過去最高を更新する一方、「自社の業績拡大」は4年連続で減少。改善しない理由は、「自社の業績低迷」が60.0%と3年連続で6割台となるも減少傾向。また、「同業他社の賃金動向」は2年連続で2割を超え、他社の動向を伺う企業が拡大
  4. 2017年度の総人件費は平均2.61%増加する見込み。従業員の給与や賞与は総額で約3.5兆円増加、前年度より増大すると試算される
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