揚げ足取りは終わりにしよう

政治家やマスコミの揚げ足取りにはうんざりする。総理や閣僚の失言を徹底的に責め立て、辞任に追い込もうと躍起になっている。自民党政権時代から数多くの閣僚や総理が辞任に追い込まれたが、民主党政権になっても何も変わっていない。昨年も国会軽視発言で非難を浴びた法相の更迭でようやく落ち着いたと思ったら、次は菅総理の「仮免許」発言や仙谷官房長官の「暴力装置」発言を受け与党やマスコミが大騒ぎをしている。


もちろん、自分の立場を自覚せず不用意や無責任な発言をする当人が悪いのだが、今の日本の置かれた状況を考えると、そんなことに時間をかけている余裕はない。国会議員は円高や雇用対策、社会保障や税制問題、普天間問題やTPP参加に向けた国内調整などなど、スピーディーかつ与野党を超えて取り組まなければならない問題が山積みではないのか。


また、マスコミも自分達の考えをもって政権や政策を批判するのならいいが、どうでもいい政治家の失言問題を繰り返し報道する姿勢をそろそろ改めてはどうか。政治家やマスコミが自国の閣僚や総理の揚げ足を取って、一生懸命引きずり落とそうとしている様子を毎日のようにニュースでみせつけられる国民にとって、これからの日本の将来に希望を持つことができるだろうか。


2011年は日本がこのまま衰退していくか、再び成長できるかのターニングポイントの年に成るような気がしてならない。昨年より、原子力や水ビジネス、鉄道や宇宙産業などのインフラ関連輸出では、輝きを失いつつある日本の技術力が再び世界で高く評価されはじめている。ここでの受注競争に打ち勝つためには、官も民も、ライバル企業も一丸となって、オールジャパンとして戦っていく必要がある。政治家やマスコミは、もう、揚げ足取りの泥仕合で政治・経済を停滞させている暇などないことを自覚すべきだ。

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