「いま始める事業承継」第4回

事業承継を成功させるためのコツ(1)


第1回のコラムでは「事業承継の重要性」を、第2~3回のコラムでは「事業承継を始める際の考え方」をお伝えしました。
今回は「事業承継を成功させるためのコツ」お伝えします。


事業承継を始める際は、経営の「いま」と「これから」を考えることが重要ですが、実際に成功するためにはどういうことに注意すればいいのでしょうか??


先日、数年前に事業承継を終えた経営者の方とお話する機会がありました。そのなかでいただいたヒントになるような言葉を紹介させていただきます。


「取引先や金融機関には新旧経営陣が一緒になって挨拶に回り、顔を覚えてもらいました」(製造業A社)「早くから社内で承継体制を周知しておき、会社の一体感を醸成しました」(卸売業B社)
両社に共通していることは、お客さま、金融機関、社員など会社に関係する方々に安心感を持っていただける体制づくりをしていることです。


経営は、会社を取り巻くさまざまな利害関係者と良好な関係を築くことで成り立っています。
トップ交代の際に関係性を維持できないと、経営基盤が崩れて会社が傾いてしまいます。


先人が築き上げた資産である良好な関係を、ひつひとつ円滑に引き継ぐことを意識する。
それが事業承継を成功に導くためには必要ではないでしょうか。


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次回も引き続き「事業承継を成功させるためのコツ(2)」をお届けします。

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