世界2位のプラゴミ排出国という事実

「非効率だな」と長らく思っていた作業がある。仕事の話ではなく、家事の話だ。我が家の食料品は週末にスーパーでまとめて買う。家族4人の1週間分の食事をまかなうために、スーパーの買い物カゴ2つが食料品で山盛りとなる。会計後にこれらすべてをレジ袋に詰め、持ち帰り、家で袋から出して冷蔵庫へ入れる。買い物へ行くたびについて回るこの作業をずっと面倒だと思っていた。


そこで新たに取り入れてみたのが、よく行くスーパーが扱っている「マイ・バスケット」というカゴ。レジで精算する際にそのカゴをレジ係の人へ渡すと、会計済みの商品をカゴに詰めてくれる。そのままカゴをカートで車へ運び、帰宅する。食料品をレジ袋へ詰める作業から解放されるうえ、ビニール袋を使わずエコにもなる良い仕組みと思うのだが、そのスーパーでのカゴの普及率はとても低い状態にある。


日本は、人口一人あたりのプラスチック容器包装の廃棄量が、米国に次ぎ世界で2番目に多い[1]という事実をご存知だろうか。こうした状況を背景に、政府が2019年5月に策定した「プラスチック資源循環戦略」では、2030年までに使い捨てプラスチックの排出量を累積で25%抑制し、2035年までに使用済みプラスチックを100%リユース・リサイクルする目標を掲げている。また、プラスチックごみの削減に向けて、政府はレジ袋の有料化を義務付ける方針を打ち出した。小売店の準備や消費者への周知にともなう時間を考慮する一方で、東京五輪までにはスタートさせたい意向もあり、2020年7月から有料化が始まる予定だ。ただし、バイオマスを原料に製造される「バイオマスプラスチック」や微生物によって生分解される「海洋生分解性プラスチック」などを使ったレジ袋は、普及を促す目的などもあり有料化の対象から外れている。


先日、飲食店で紙ストローを初めて使う機会があったが、濡れてもしっかりしていて、不都合は感じなかった。我々の生活にはプラスチックでできた消耗品が溢れているが、前述のカゴしかり、紙ストローしかり、日々の習慣となっている些細な事柄を少し変えるだけで、環境保全につながることをもっと意識すべきであろう。


2050年には海洋に漂うプラスチックごみの重量が、生息する魚の重量を上回る[2]と予測されている。廃プラスチックの海洋汚染問題は、まさに待ったなしの状況にある。プラスチックで溢れる海など誰も見たくはないのだから、我々は身近でできることから、行動へ移すしかない。




[1] 国連環境計画「Single-use plastics: A roadmap for sustainability」(2018年)
[2] エレン・マッカーサー財団「THE NEW PLASTICS ECONOMY RETHINKING THE FUTURE OF PLASTICS」(2016年)

このコンテンツの著作権は株式会社帝国データバンクに帰属します。著作権法の範囲内でご利用いただき、私的利用を超えた複製および転載を固く禁じます。