TDB景気動向調査「企業の声」に関するテキストマイニング分析

「企業の声」による景気分析の可能性
~「人手不足」、「米中貿易摩擦」、「消費税率引き上げ」と各種DIの関係~

【要約】

  1. 景況感に影響を与えていると思われるトピックを「企業の声」から抽出するために、一定のルールで文章を分類するコーディングルールを作成し、それらと各種DIとの関係を確認した。過去1年間では、「米中貿易摩擦」がマイナスの方向に相関係数が大きく、「人手不足」はプラスの方向に大きくなっていた。2012年以降では、「人手不足」の相関係数が大きく、また、企業の業績を表していると考えられる語句も高い相関を示していた
  2. 近年景況感に影響を与えていると考えられる「人手不足」、「米中貿易摩擦」、「消費税率引き上げ」について、それぞれ動きを図表化して確認した。その結果、「人手不足」の頻度と、正社員の雇用過不足DIは比較的良く似た動きをしていることがわかった。2018年以降で、「米中貿易摩擦」と設備投資意欲DIはそれぞれ反対方向に変化していた。「消費税率引き上げ」に関して、2014年4月と2019年10月を比較したところ、前回よりも今回は「消費税率引き上げ」を意味する文章の登場頻度が低くなっていることがわかった
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