企業経営者の感覚による倒産傾向の予測

倒産傾向は企業経営者感覚よりも低水準で推移
~資金調達状況に変化があれば倒産件数が変動する可能性も~

【要約】

  1. 経営者へのアンケートによって作成された経営者の景況感を示すTDB景気動向指数(TDB景気DI)を用いて、6カ月後の倒産件数の予測を行う数理モデルを構築した。
  2. 2021年5月までのTDB景気DI値を用いて2021年11月までの倒産件数を予測したところ、倒産件数の急激な増加を予測する結果となった。これは経営者の景況感を反映した結果である。一方で、足元では新型コロナウイルスの影響拡大を受け企業の事業継続を目的に導入された実質無利子・無担保融資が強く作用したことによって倒産件数が低い水準にあり、今後の資金調達状況に変化があれば倒産件数の増加が生じることが示唆された。

  3. 【数理モデルを用いて推定した月次倒産件数の予測】
    coverf2021080301.png

このコンテンツの著作権は株式会社帝国データバンクに帰属します。著作権法の範囲内でご利用いただき、私的利用を超えた複製および転載を固く禁じます。