2002年12月の景気動向調査
景気DIは26.5、前月比0.2ポイント減と5カ月連続の悪化
2002年12月の景気動向指数(景気DI)は、前月比0.2ポイント悪化の26.5となった。前月より悪化したのは5カ月連続となったうえ、集計開始の2002年5月以降の最低水準を3カ月連続して更新しており、足元の景況感に回復は見られない。
また、3カ月後、6カ月後、1年後の先行き見通しDIも2002年6月以降、一貫して下がり続けており、月を経るごとに企業の景気回復期待が萎んでいることが如実に表れている。
金融再生プログラムによる金融機関への影響が不透明ななか、各銀行とも現実味を帯びてきた「国有化」への不安払拭のため、本体からの不良債権切り離しや増資などあわただしい動きを見せている。今後、銀行の不良債権処理が否応なく本格化することになると思われるが、それによる国内経済への影響が見極められるまでは、企業マインドも回復しそうにない。米国のイラク攻撃懸念など世界情勢も緊迫化しており、景況感はしばらく底ばい圏で推移することが予想される。
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