2003年1月の景気動向調査
景気DI は26.1、前月比0.4 ポイント減と6 カ月連続悪化、4 カ月連続最低を更新
2003年1月の景気動向指数(景気DI)は、前月比0.4ポイント悪化の26.1となった。前月より悪化したのは6カ月連続で、集計開始の2002年5月以降の最低水準を4カ月連続して更新しており、足元の景況感は厳しい状況が続いている。
一方、これまで一貫して下がり続けていた3カ月後、6カ月後、1年後の先行き見通しDIは、集計開始以来初めて前月を上回った。
この背景には、金融機関の融資姿勢DIが3カ月連続で改善したことや、大手銀行グループが相次いで増資策や不良債権の切り離しなど不良債権処理の加速策を打ち出し、とりあえず銀行国有化を発端とする「3月危機」が回避されようとしていることなど、景気への不安材料である金融問題が落ち着きつつあることが挙げられる。
しかし、デフレ脱却の糸口が見出せないなかで、米国の対イラク攻撃懸念など世界情勢は緊迫化してきており、先行き見通しDIが今後も回復傾向をたどるかどうか流動的な面は否めず、景況感の本格回復はまだ当面先となりそうだ。
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