夏季の電力使用量削減に対する企業の意識調査

節電の実施、全地域で6割を超え全国に拡大
~ 節電内容、4割近くがLEDなど省電力製品を導入・検討 ~

電力需要のピーク時における電力供給の不足が懸念されるなか、政府は2010年と比較した今夏の節電の数値目標として北海道電力7%、中部電力4%、北陸電力4%、関西電力10%、中国電力3%、四国電力7%、九州電力10%を掲げている(6月26日時点)。
また、昨夏に東京電力管内で実施された計画停電について、今夏は4つの電力事業管内で計画されているなど、夏季の電力不足にともなう節電や影響に対する懸念も高まっている。
そこで帝国データバンクでは、夏季の電力使用量削減に対する意識について調査を実施した。調査期間は2012年6月19日~30日。調査対象は全国2万2,800社で、有効回答企業数は1万589社(回答率46.4%)。

調査結果のポイント

  • 企業の7割超が「節電を実施」、削減量は企業の約2割が10%以上
    今夏、節電を実施する企業は70.9%で全国に拡大。削減量は10%未満が40.3%で最多。昨年計画停電を経験した『南関東』が実施、削減量ともトップ。一方、『近畿』『九州』は政府の数値目標を超える企業は2割前後。
  • 節電内容、LEDなど省電力製品の導入は前年調査比6.1ポイント増で約4割
    節電を実施する企業では92.5%が空調温度設定を挙げた。LEDなど省電力製品・設備の導入は前年調査と比べて6.1ポイント増の38.0%。『製造』では1割近くの企業が操業する曜日や生産体制の前倒しを実施の見込み。
  • 節電なし理由、「自社の属する地域では電力不足は生じない」が前年比半減
    節電を実施しない企業では「節電が不可能な設備・業態」が最大の理由。一方、「自社の属する地域では電力不足は生じない」が前年調査時から半減。
  • クールビズ、「開始している」は75.1%、前年同時期より4.9ポイント増加
    クールビズをすでに開始している企業は75.1%で前年同時期より4.9ポイント増加。今夏、最終的には8割超の企業が実施の見込み。
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